炎暑か大雨かという日々、いかがお過ごしですか?
2CVは長らくエンジンも掛けずに放置していたら、心なしか室内がややカビっぽくなっていたからあわてて除菌の拭き掃除をして、そのついでにエンジンをかけてみました。
さすがに一発始動というわけにはいかず、長めに何度かセルモーターを回すと、ようやく欠伸でもするようにぶすぶすと目覚めたので、せっかくでもあるし近所をワンブロックだけ周りました。
というわけで、ここ最近は進展もないのですが、夏前の作業で書き忘れていたことをひとつ。
2CVは幌を開ければ屋根がオープンにもなるけれど、開閉は手間がかかるしもともとオープンは好きではないから、よほどでないとまず開けるこはありません。
ほかに前席上部のみパタンと幌を開くことも出来るし、フロント窓下には手動の換気口もあるけれど、なんといっても一番簡単で大事なのはサイドの窓ガラスです。

その開閉はフロントのみで上下二分割式、下半分を180°上へ折り上げて固定するのみで、開き方に中間というのがありません。
そこで少しだけ開けたい人のために考え出された2CV乗りなら誰もが知るアイテムがあり、折り曲げられた金属の先にガラスを引っ掛け、お城の櫓の窓のように少し開けるというもの。
まず大抵の2CVには付いていますが巨匠号にはこれがなく、国内某店で入手するにはウインドウキャッチャー部とのセット販売となるため、フランスのサイトから他のパーツと併せて取り寄せました。
ごく簡単なものだから、さすがにこれぐらいは自分で取り付けなくてはいけないだろう…と思っていたら、ducaさんはいともあっさり「取り付けましょう!」と仰せで、もとより自信はないからまたお言葉に甘えることに。
さっそくウインドウキャッチャーのネジを緩めて外したところでしばし沈思黙考、このまま取り付けたのではそのぶん厚みが増すから、ネジが浅く締まるのはよろしくないとの判断で、またもホームセンターへ。
同経のネジから慎重に長さを見定めて購入、ただちにガレージへ取って返します。
果たして目論見通り、わずかに厚みが増しただけ長いネジを用いることで無理なく締め付けができたのを見ると、短いネジだといささか危ういことになったことが納得できて、こういうところを軽く見て手間を惜しんではいけないことを痛感しました。

さらにここからが大事なところで、開けた窓を閉めるには、ガラスが自重で落下する勢いを借りて手を放すとキャッチャーがその勢いで窓枠をくわえ込むのですが、そのわずかの調整というのがなかなか微妙で、強すぎず弱すぎず、これ以上ないという加減に達するまで、何度でもやり直しを繰り返されます。
その結果まったく自然に、ストレスなくパチャッと心地よく閉まるように仕上がりました。
こういうところをどこまで入念に仕上げるかが、その後の使い心地を左右することになるから、万事において丁寧かつ手を抜かないことは大事なようです。

近年「こだわり」という言葉が安易に飛び交うけれど、こういうことこそ本当のこだわりなんだと思いました。
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巨匠のご子息から、SOLIDOのミニカーも頂戴していました。
いただいて言うのもなんですが、長年どこかに飾られていたのかずいぶん汚れていて、欠落したパーツはあるし右側面のデカールはそっくり剥がれているし、どうも雰囲気がおかしいと思ったらCピラー周辺の黒であるべき部分が赤茶なのはいかにも変でした。
それにボンネットも赤茶のままだから、この際実車と同じく黒に塗ってみようと一念発起して、ダイソーで水性塗料というの買ってきました。
慣れない手つきでおそるおそる塗ってみたところ、速乾なのはいいけれど、仕上がりは「艶消し」でがっかり。
でも、見ているとそれはそれで悪くない風合いもあるから、とりあえず続けて塗ってみて、「まっいいか!」となりました。

実車と同じアングルで写真を撮るのは思った以上に骨が折れ、まだ不満はあるけれど疲れたのでもうやめました。
ミニカーのFフェンダー周辺のほどよくヤレた感じには、実車以上のリアリティーを感じます。

ひっくり返すと1/18ではなく1/17、Made in Franceとあり、イメージと生産国が一致していた時代がなつかしい。サスペンションもそれらしく出来ており、前後をつなぐダンパーの筒が「ポー」でしょうか?
九州の豪雨は大変な勢いで被害を被られた方も多く、お見舞い申し上げます。福岡は大過なく安心しております。
さて記事を拝見しましてカラーリングが良いですね。割と巷で見かけるのは明るいパステルカラーの2cvが多いので渋い組み合わせで個人的には好みです。
また快適を追求した現代のクルマには無い改造も楽しそうです。強力なメカニックがいらっしゃるので、心強いです。20代の頃価格を調べた事があって当時は充分購入できた値段でしたが、今見ると非常に高額になって唖然としました。
比較画像でプラモデルにしては底の造りがしっかりしててビックリです、現車を見た事が無いのですが中々精巧に造ってますね。
むかしは単色のスペシアルよりチャールストンのほうが多いような印象でしたが、塗替えを機に単色になる個体もあるようで、現在は逆転したのかもしれません。サイドの丸いラインはデカールで、現在はこれも部品でちゃんと各色揃うみたいで驚きです。
思いがけない主治医の存在は頼もしい限りで、現在のコンディションもすべてducaさんが仕上げられたもの。
「シロウトの特権は時間ですよ、プロと違って好きなだけ時間がかけられますから!」といつも口癖のように言われますが、私なんぞは時間をかけても何もできないから、ハァ…と横で聞いているだけです。
現在は相場も上がっているようですが、私は巨匠とのよしみで格安で譲っていただきました。
まもなく関東はお茶会ですね、みなさまによろしくお伝えください。