それから-9

10月後半になるとようやく季節到来なのですが、夜はヘッドライトを点灯するせいかメーター内の電圧計がやけに左(マイナス側)に傾いているのが少し気にかかりました。
走り出せばいちおう右に動くから、あまり気にせずに一度はうっちゃっておいたものの、どうも電気は気になりだすとすっきりしません。

なかなか真ん中に達することの少ない電圧計。アイドリングでヘッドライトを点灯すると、みるみる左に寄ってレッドゾーン近くに。

で、充電器の出番とばかりに繋いでみると容量は60%と表示され、前回充電からそれほど経っていないから、ん?と思いました。
エンジンを掛けたとき、フロントからキキキというようなヘンな音がしていたことも思い出されて、もしやオルタネーター?という不安がよぎり、確認のためバッテリーのマイナスのターミナルを外してみると、その瞬間、エンジンはプッと止まりました。

取り急ぎducaさんに連絡したら、間の悪いことにドカティミーティングで宮崎へ遠征真っ最中で、とりあえず後日へ持ち越し。
そんな折、偶然にも巨匠ジュニアから連絡があって立ち寄られることになったから、これ幸いに診てもらうことに。
エンジンを掛けて、しばらく置いてからバッテリーのマイナスのターミナルを外すとなぜか止まらないし電圧計も動くから「レギュレーターのほうでは?」ということになり、すっかりオルタネーターだと思い込んで購入寸前だったのですが、もう少しよく調べてからのほうが良いというアドバイスをいただきました。
2CVのオルタネーターはネットで国内で3万円以内で新品(リビルド品かも)がいつでもあるから、そのあたりは心理的にも助かります。

その後いよいよducaさんが来られて入念なチェックをされましたが、巨匠ジュニアとほぼ同意見でした。
で、オルタネーターのブラシの摩耗チェックをしてみようということになり、中を取り出してみたところこれも特に問題はないだろうとのこと。

ちなみに、よくブラシブラシというから、なにか歯ブラシの先みたいなものがあるのかと思っていたら、ところてんぐらいの小さな棒が2本突き出ており、これがブレーキパッドのように減っていくものらしく、無知な私はこんなことにもびっくり!

ただ、オルタネーター付近からの異音はducaさんも認識され、念のためということで駆動ベルトを覆う金属カバーを外してみると、ベルトのテンションがやや足りていないことが判明、これはオルタネーターの取り付け位置を少しずらすことで解決されました。
いくつものボルト類を外して位置を変更すると、異音が消えて至ってスムーズに回り始めたのですが、曰く緩いとベルトが暴れて音が出たりするとのことで、相変わらずさすがです!
さらにオルタネーター、レギュレーター、バッテリーの接点の類を外して磨いて接点復活剤というようなものを塗布し、不要と思われるコード類は取り去るなどしていただきました。

(左)オルタネーターのブラシとはこういうものでした。(右)オルタネーターとベルト。

試運転に出かけると、昼間は電圧計もそれなりに上がっており、そもそも2CVのような車はアイドリングでの発電量は余裕がないのが普通だそうで、これをワーワー騒ぎ立てるのはいささか軽率でもあったようです。

また充電器は、繋いですぐは必ず60%と表示される作りなのか、ものの10分で70%、さらに80%と短時間でぐんぐん表示が上がっていくから、バッテリーの蓄電量不足だったとも言いかねるところがあり、オルタネーターやレギュレーターを交換しても大差ない可能性があるだろう、、、というのがほぼ結論のような感じとなり、焦って不要な部品を買わずに助かりました。

それより夜の信号停車中は、できるだけヘッドライトを消す習慣をつけるほうが良いようです。
そこでわかったことですが、ライトスイッチはスモールの位置でヘッドライトが点灯するからおかしいなぁ…と思っていたら、なんと、スモールの位置でレバーを前後させると、スモール/ロービームの切替となっていることが判明。
私は2CVは経験者である筈なのに、まったく覚えがないのは我ながら呆れるばかりで、車の前で見守っておられたducaさんはただ苦笑されるのみ。
アイドリングでヘッドライトをつけっぱなしにすると充電量が追いつかないから、いつでも消しやすいようスモール/ロービームが簡単に切替られるようになっているのかもしれません。

こういうことで騒いでいたある日の深夜、自宅から遠くない交差点を右折しているとき赤信号側の先頭に、猫のような黄色い目を光らせた小さなライトが目に入ったから「おや?」と思ったら、なんとグレーのチャールストンが信号待ちをしていました。夏場ひっそり隠れていた2CVが、秋の虫が鳴き出すように路上に出てきて、ボディを小刻みに震わせているといった趣でした。

私のようなメカオンチにとっては車の不具合はなんであれイヤですが、とりわけ「電気の足りない問題」は不安も痛切ゆえに、いささか騒ぎすぎだった気もしますが、考えてみると、EV車などは要は大量の電気を大量に減らす一方で走るわけだから、のんびりした気持ちでは乗れないだろうと思います。車の姿をした巨大スマホだと思えばいいのかもしれませんが、、、

福岡空港国際線ターミナル3Fの出発ロビー前。ここはディーラーの試乗コースにもなっており、ひたすらぐるぐると周回するだけ

※アップ後に教えていただきましたが、「ブラシ」の語源は、昔はブラシの様な細い銅線の束を当て付けて通電していたことに由来しているとのことで、その後進化してカーボン製となり、潤滑性もあって飛躍的に寿命が長くなったそうです。

それから-7

炎暑か大雨かという日々、いかがお過ごしですか?

2CVは長らくエンジンも掛けずに放置していたら、心なしか室内がややカビっぽくなっていたからあわてて除菌の拭き掃除をして、そのついでにエンジンをかけてみました。
さすがに一発始動というわけにはいかず、長めに何度かセルモーターを回すと、ようやく欠伸でもするようにぶすぶすと目覚めたので、せっかくでもあるし近所をワンブロックだけ周りました。

というわけで、ここ最近は進展もないのですが、夏前の作業で書き忘れていたことをひとつ。
2CVは幌を開ければ屋根がオープンにもなるけれど、開閉は手間がかかるしもともとオープンは好きではないから、よほどでないとまず開けるこはありません。
ほかに前席上部のみパタンと幌を開くことも出来るし、フロント窓下には手動の換気口もあるけれど、なんといっても一番簡単で大事なのはサイドの窓ガラスです。

その開閉はフロントのみで上下二分割式、下半分を180°上へ折り上げて固定するのみで、開き方に中間というのがありません。

そこで少しだけ開けたい人のために考え出された2CV乗りなら誰もが知るアイテムがあり、折り曲げられた金属の先にガラスを引っ掛け、お城の櫓の窓のように少し開けるというもの。
まず大抵の2CVには付いていますが巨匠号にはこれがなく、国内某店で入手するにはウインドウキャッチャー部とのセット販売となるため、フランスのサイトから他のパーツと併せて取り寄せました。

ごく簡単なものだから、さすがにこれぐらいは自分で取り付けなくてはいけないだろう…と思っていたら、ducaさんはいともあっさり「取り付けましょう!」と仰せで、もとより自信はないからまたお言葉に甘えることに。

さっそくウインドウキャッチャーのネジを緩めて外したところでしばし沈思黙考、このまま取り付けたのではそのぶん厚みが増すから、ネジが浅く締まるのはよろしくないとの判断で、またもホームセンターへ。
同経のネジから慎重に長さを見定めて購入、ただちにガレージへ取って返します。

果たして目論見通り、わずかに厚みが増しただけ長いネジを用いることで無理なく締め付けができたのを見ると、短いネジだといささか危ういことになったことが納得できて、こういうところを軽く見て手間を惜しんではいけないことを痛感しました。

さらにここからが大事なところで、開けた窓を閉めるには、ガラスが自重で落下する勢いを借りて手を放すとキャッチャーがその勢いで窓枠をくわえ込むのですが、そのわずかの調整というのがなかなか微妙で、強すぎず弱すぎず、これ以上ないという加減に達するまで、何度でもやり直しを繰り返されます。

その結果まったく自然に、ストレスなくパチャッと心地よく閉まるように仕上がりました。
こういうところをどこまで入念に仕上げるかが、その後の使い心地を左右することになるから、万事において丁寧かつ手を抜かないことは大事なようです。

近年「こだわり」という言葉が安易に飛び交うけれど、こういうことこそ本当のこだわりなんだと思いました。


巨匠のご子息から、SOLIDOのミニカーも頂戴していました。

いただいて言うのもなんですが、長年どこかに飾られていたのかずいぶん汚れていて、欠落したパーツはあるし右側面のデカールはそっくり剥がれているし、どうも雰囲気がおかしいと思ったらCピラー周辺の黒であるべき部分が赤茶なのはいかにも変でした。
それにボンネットも赤茶のままだから、この際実車と同じく黒に塗ってみようと一念発起して、ダイソーで水性塗料というの買ってきました。

慣れない手つきでおそるおそる塗ってみたところ、速乾なのはいいけれど、仕上がりは「艶消し」でがっかり。
でも、見ているとそれはそれで悪くない風合いもあるから、とりあえず続けて塗ってみて、「まっいいか!」となりました。

実車と同じアングルで写真を撮るのは思った以上に骨が折れ、まだ不満はあるけれど疲れたのでもうやめました。
ミニカーのFフェンダー周辺のほどよくヤレた感じには、実車以上のリアリティーを感じます。

ひっくり返すと1/18ではなく1/17、Made in Franceとあり、イメージと生産国が一致していた時代がなつかしい。サスペンションもそれらしく出来ており、前後をつなぐダンパーの筒が「ポー」でしょうか?

どうしたんだ hey,hey,baby

とある雨の日の夕方、Xmが職場で不動になりました。仕事を終えて帰ろうとしたら、エンジンが掛かりません。どうも燃料が来ていないようです。暗くなってきたので、かみさんに電話をして迎えに来てもらいました。

以前に同様の症状があった時に、燃料ポンプをプラハンで叩いたら動きだしたので、今回も叩いてみましたが、動く気配がありません。とうとう、燃料ポンプが壊れたかと思って交換する前に、バッテリーに直接つないでみたら、動くではありませんか!燃料ポンプが犯人ではありませんでした。

燃料ポンプなら交換して終わりのはずでしたが、他に思いつく部品を交換してみます。

次に疑ったのは、燃料ポンプリレーです。新品部品(サードパーティー製)と交換しましたが動きません。これも違いました。

MAPセンサーも換えてみましたが変化はありません。

ECUも入れ替えてみましたが、変化はありません。

迷宮入りの予感が・・・

どうしたんだ hey,hey,baby
機嫌直してくれよ
いつものようにキメて フッ飛ばそうぜ

それから-6

2CVのトランクの開き方には、個体により2種が存在します。
A. ハッチバック風にリアガラスごと一体となって大きく開くタイプ。
B. リアガラスは固定され、その下のみが通常のトランクとして開くタイプ。

左→A 右→B

過去に乗った2CVは1986年フランス製と1990年ポルトガル製で、いずれもトランクタイプだったから製造国による違いでもないし、チャールストンやスペシアルなど其々両タイプを見たことがあり、よくわからないままでした。

そして、現在の巨匠号は最終期の1987年フランス製ですが、これはリアガラスごと開閉するタイプでした。
実用上はどちらも大差ないけれど、強いていうなら開閉するたび幌が少し折れ曲がるよりトランクタイプのほうがいいかな?というぐらい。
あるときYouTube動画を見ていると、2CVに詳しいメカニックという人が出てきて、これはどちらでもお好み次第というのを初めて知って「そうなんだー!」と驚きました。

あらためて実車を見てみると、たしかに根本的な違いがあるわけではなく、どちらにも成り得ることが判明。ducaさんにいうと、その眼力はすぐさま構造を穿って、「あ、できますよ、やってみましょうか?」と言われましたが、そのためにはトランク式にした時の金属の支え棒(ステー)が見当たらないから、まずそれを準備するのが先決となりました。

すぐネットで調べられたらしく「あれぐらいなら、私が作りましょう!」と言われ、後日その材料購入のためホームセンターまでの往復したときにC5に乗せていただき、それが2つ前の投稿に。

ネット上に2CVの画像はあまたあるも、トランクを開けてその構造を示す写真というのは少なく、ducaさんはわずかな手がかりから、それが直径6mmの鉄の棒であることまで看破され、ありふれたS字型のロングフックから、ステーをつくり出す構想が出来上がったようでした。支点側にはゴムワッシャーみたいなものがあったというと、すぐにそれも理解されグロメットというゴム部品も合わせて購入。

数日を経て、LINEに「いちおう出来ましたが、しょせんはシロウトの手作りなので…」とあったものの、さて現物を見せられたとき、その見事な出来栄えにのけぞりました。

ただのフックがご覧のとおり変身。

写真のとおりの純正品と見まごうばかりの仕上がりで、きれいなアール、グロメットなるゴムパーツのその奥には、さらに隙間を埋めるべく小さな輪がピチッと埋め込まれており、車体側への差し込み部分には、ずり落ちないための溝があったという私の証言から、そこもしっかりと切り込みが入れてあるなど、太さ、長さ、曲がり具合まで驚きを超えてゾワッとくるものがありました。

(1)グロメット〜ワッシャー〜Eクリップ。(2)内側にはバイク用のフューエルパイプが隙間なく嵌めこまれています。(3)固定のための溝。(4)取り付けた状態。

こんな会話が…
「なにか機械があるんですか?」「いいえ」「どうやって切るんですか?」「金ノコですよ」「どうしたらこんなにきれいに曲がるんですか?」「いやあ、小さなホビー用の万力に挟んで叩いて曲げただけです。それ以外にやりようが無いでしょう?」「、、、」といった具合。

寸法などを紙片にササッとメモしてポケットに突っ込んで行かれたけれど、それで実際に取り付けてみると、なにもかもあまりにバッチリなのにはちょっと怖くなりました。

この完璧なぴったり感、ヤバすぎませんか?


ご当人は「よかったよかった!」と軽やかに笑っておられますが、見本もなければ実車もナシ、どうしてそんなことができるものか今もってナゾです。

補足;ひとつ思ったことは、(A)のほうがリアガラスごと一体のハッチにするため金属パイプがかなり使われており、コスト面ではトランクタイプのほうが安価な仕様だったのかもしれません。

「トランク式になったおかげで、僕のベッドができたよ〜!」

それから-5

今回は電気編です。
さほど深刻なものではありませんが、次のような不具合とその処置のあらまし。

1,排ガス温度警告灯
フロントマフラーにつながっていたセンサーが、マフラー交換によって常時点灯するように。
聞くところでは、現在の法規では不要になっている由で、強いて取り付ける必要はないとのこと。
この警告灯は約12mm四方の正方形でスピードメーターの左下にあり、そもそも暗い2CVの室内にあって、この警告灯ばかりがやたら煌々と光るのが目障りで、とりあえず黒いゴムクッションを両面テープで貼りつけて視界から消していました。いずれ線をパチンと切ってしまえばいいだろう…ぐらいに考えていたところ、ducaさんは決してそういうことに同意されません。
センサーから伸びる線の先に丸端子を付け、エンジンルーム内のしかるべき場所にネジ止めして電気的な流れを始末をされると、なんと、エンジン始動後数秒は点灯し、やがてスッと消えるという本来の感じになったのには、いやはや参りました。

これが常時点きっぱなしではたまりません(とくに夜は眩しいほど)。

2,パーキングブレーキ
レバーを引けばダッシュボード上の小さな丸ボタンが点灯し、解除すると消える、、、筈のものが消えないという症状。
その背中を少し押しつけると消えるものの、離せばまた点灯するので接触の問題だろうと思われました。
奥にスイッチらしきものがあり、解除時レバーの突起がそれを押すとランプが消えるという仕掛けらしく、そのかかり加減がこころもち足りないことが判明。
突起の前に太めのタイラップを巻きつけて、押すポイントを数ミリ付け足すことで解決しましたが、だいたいこの手の不具合は、点くべきものが点かず、点いてはならないものが点いてしまうというもので、次も同様。

(赤)消えなかったランプ (青)Pブレーキのレバー (緑)巻きつけたタイラップ 

3,室内灯
何事も簡素で最低限を旨とする2CVゆえ、室内灯はあるにはあるもののON/OFFは手動で、ドアの開閉に連動はしていません。
巨匠はそれを解決されたかったようで、もともとある室内灯のすぐ横に、もうひとつの室内灯がつけられていましたが、これがまったく点灯する気配もないから、夜の乗降時に広がる暗闇たるやひとしおで、メガネの場所やちょっとしたモノの位置さえ容易には見定められません。
あるときわずかの加減で、ほんの一瞬サブリミナルみたいに光ったことがあり、それを告げるとすぐに原因を探られ、ほどなくドア開閉に対応したスイッチらしきものを探し出して調整をされると、いい塩梅にON/OFFするようになりました。
ドアがストライカーを離れた瞬間、間髪を入れず点灯するようになったのはありがたいけれど、強いて難を言えば、その光色はひんやりした青紫系で2CVにはそぐわないもので気になります。とはいえ実用上の不都合はないのだからまずは喜ぶべきですが。

なぜか2つある室内灯に、はじめは首をひねりました。

4,クラクション
夜、青信号だというのにまったく動く気配のない前のタクシー。
お客と話し込んでいるのか、なんとそのまま再び赤になるに及んで、やむを得ずクラクションを鳴らそうとしたら「あれ?」、一向に音が出ず、このとき初めて故障していたことを知りました。

〜というわけで通電のチェックをされたところ、電気は来ているからホーン本体の問題だろうということになり、これを外してあれこれ試されます。
中が固着しているのだろうという見立てですが、分解できない作りのため音色にこだわらないのであれば、ヤフオク等で入手できるバイク用中古品で良いということになりました。
…といいながら、もしやという挑戦がもうしばらく続いて、ハンマーで軽く叩いて一定の衝撃を与えたり、ひとつのネジが発音ポイントを調整するためのものだそうで、これを楽器の調律のように回しながら電気を流すなど繰り返しているうちに、一念が通じたのか、クーという小さな音がでるように。
テスター経由の細い延長ケーブルだったこともあり、豆腐売りのような哀愁ある音色だったのが、本来の線につなぐと「プワーッ!」と尻餅をつくような威勢の良い音に変わり、びっくり仰天とともに解決と相なりました。

チェック、調整、チェック、調整の連続。

もはやducaさんにおかれてはわからないことはないようで、この電気編をまとめて投稿するつもりと伝えたら、あまりに低レベルでそれには同意しかねるというような渋面をされました。
しかし私にしてみたら驚きの連続であるから、あえてご意向に背いて投稿することにしました。

(オマケ)ducaさんの電気関係の部品ケース。思わず二度見して、写真を撮らせてもらいました。

それから-2

ducaさんの多大なお力添えをいただき、数日間/十数時間を費やし、2CVのマフラー交換を完遂することができました。

2CVのエキゾースト系はフロントからリアにかけて4つに分かれていますが、最も腐食が進んでいるのは3番めのサイレンサー部分でした。
巨匠の手にある頃も何度か交換されたようですが、なにしろ38年という時を経ており、鉄製ゆえ錆もかなりあり、この際全部交換したほうが良いだろうとの判断に至りました。

単純な構造の2CVとはいえ、マフラー交換は初級編とは言い難く、いざ着手してみると次から次へと困難が押し寄せ、そのつど立ち止まりながらの粘り強い作業でした。

エンジンルーム内でマフラーを接合させる際の作業空間はきわめて限られており、さらにducaさんにとっては初見のクルマでもあることから、作業は探り探りのところも少なくありませんでした。

くわえて、私はしょせん持ったり押さえたりと補助的なことが中心になるので、ducaさんが主導的かつ果敢に作業をされたことはいうまでもありません。

この場を借りて、篤く御礼申し上げます。
以下、その様子をアップします。

大きな荷姿にしては、重さはさほどでもなく届きました。
中を開けたところ。もう少しきれいに整えたらよかったけれど、いざとなるとあたふたして写真をゆっくり撮る余裕もありませんでした。
持参された、ducaさんのツールボックスはさすがというべき充実ぶり。
とりあえず地面に落とされたフロントマフラー。
新旧のフロントマフラーを比べる。思ったより劣化は少なかったものの、その後ろはやはり交換して正解でした。
数日を経て、ついにマフラーが空中に釣り上げられたときは感動的でした。
リアまわり。
クランプの取り付けなどは、排気漏れなどの心配も少なくないため、かなりデリケートで難易度が高く、ついにはサイドのパネルを外すことに。
身をよじってひたすら作業に没頭されるducaさん。腰などを痛められないかヒヤヒヤでした。
薄汚れたエンジンルーム内に、にぶく光る新品マフラー。
おまけ。いささかウケ狙いの過ぎたダっサい写真ですが、2CVのトランクに写るducaさんのC5。


〜以上、クルマに対するducaさんの一途な情熱と、自分で作業をするという醍醐味の一端を感じることのできた貴重な体験でした。
試乗記などはまたあらためて。

5分間の夢

このところ、CCQ内の一部の方の間では「乗り心地研究」が進行中です。
雨天前後や洗車後の不思議な調子の良さ、リフトアップ後に乗り心地がよくなる…といったことは、誰しも大なり小なり経験されたことがあると思います。
有志の皆さんは、その好ましい状態を除電シート、シルキーユニットなどを用いて、人為的かつ継続的に作り出そうという試みだろうと思います(まちがっていたらすみません)。

C5-ACはドバっとオイルが飛び出すそうで、まずポンプであらかたのオイルを抜いてから、リフトアップして残りのオイルを抜き出しします。右はリフトアップによってサスが伸びた状態。

個人的には、VW-Golfの+除電シートの場合は、エンジンレスポンスなどが明らかに好転したものの乗り心地には効果が不明、いっぽうC5エアクロスの場合はあまり変化は看取できませんでした。
ところが、C5-ACのオイル交換のためオイルショップに赴いたときのこと。作業中30〜40分ほどリフトアップしていたのですが、作業が終わり店を出た瞬間。

そのときの乗り心地ときたら、路面の凹凸をすべてまろやかに飲み込むトロントロン状態で、思わず「なんだ、これは!?!」と思うほどの変化が起きていました。
これは「そんな気がする」といった思い込みのレベルではなく、この瞬間はハイドロに並んだ…とさえ思うほどでした。

あまりの嬉しさに、ひとりこれに酔いしれながらニタニタしながら帰っていましたが、時間が経つにつれこの効果はしだいに薄れ、わずか10分を経過したころにはあっけなく元に戻ってしまうという「うたかたの夢」に終わりました。
しかし、はじめの5分間ぐらいは、まさに極上極楽の乗り心地で忘れ難く、このときほどリフトアップによる効果を確信したことはありません。

このことをお茶会の時にducaさんに報告したら、あり得ることだという風に深く納得され「それぞれの車は、条件さえ揃えば、本来はそれだけの潜在力をもっているということですよ」と言われます。
この変化を再現すべく、一つの実験をしてほしいと頼まれました。

車のドアキャッチと、ガレージの水道の金属部分をコードで結んで、一晩置いてから乗ってみてほしいということになり、ようやく使わないコードが見つかったので、さっそくその実験をしてみることになりました。

さて結果はいかに、またご報告します。

いい忘れていましたが、リフトアップや除電の効果は、ハイドロ/非ハイドロは一切無区別はなく、すべての車に該当することです。
ハイドロでもなぜかフンワリ軽やかでゴキゲンな時と、やたらとドシンバタンで好ましくない時がありますが、あれはハイドロ特有の謎の問題かと思っていたらそうではなく、サスペンション全般に共通する現象のようです。ハイドロのほうが顕著にわかりやすいということはあるかもしれませんが。

自力でメーター交換しました

C6のメーターが突然消えました・・新品だと20万くらい・修理に出すと6~7万円との回答。ヤフオクで電装屋さんにだせば3万円との情報をいただき、メカ音痴な僕でもパネルを外せるか?色々調べたところ、やれると踏んでなんとか外して修理に発送しました。驚きは翌日のAM先方到着>その日に修理完了発送>翌日には自宅に到着するというレスポンスの速さ。。

その日夜土砂降りだったのですが、ホームセンターまで行き頭につけるLEDのライトまで購入しやる気満々で取り付け作業を開始しました。まあ外すときにコツを覚えたので取り付けはものの30分ほどで完了、これは楽勝だったな~と我ながらできる男に酔いしれました。しか~~~し、過去の経験から僕はいつも地雷を踏みます。今回もまた・・

はい、やらかしました。電装屋さんのお知らせのもとバッテリーはずしてたのです、C6に乗られた方はピン!ときましたか?そうですトランク閉めちゃいました・・バッテリー繋げません。。不幸中の幸いはシート倒せることでサンルーフ付きだと終わってました。でもトランク内にどでかいオーディオセットが鎮座しておりこれを全て外さないともぐりこめない・・結局3時間かかりました。あと窓ガラスを下げてなくよく割れなかったと。土砂降りの中車内は蒸し暑く窓ガラスは曇り、外からは真っ白・気が付いたら隣の駐車場の人が傘をさして覗き込んでいました、そりゃあ頭にライトつけたやつがうごめいていたら車上荒らし?と思われても仕方ない。。なんとか事なきを得ました 

メカに無知なくせに取説も読まない、そしていつもハマってしまう。でも故障も含めそうゆう車との関わりが嫌いでない、むしろ一層愛着が沸く。自分自身ながらマゾ気質だな~と思う今日このごろ・・

駄文を重ねまして申し訳ございません、皆様におかれましては常識的なお話で無知な記事をお許しください、おかげ様で学習しました。バッテリーが死ぬとトランクが開かない、窓が下りなくなるので開閉は注意する。良い勉強をさせてもらいました。