10月後半になるとようやく季節到来なのですが、夜はヘッドライトを点灯するせいかメーター内の電圧計がやけに左(マイナス側)に傾いているのが少し気にかかりました。
走り出せばいちおう右に動くから、あまり気にせずに一度はうっちゃっておいたものの、どうも電気は気になりだすとすっきりしません。

で、充電器の出番とばかりに繋いでみると容量は60%と表示され、前回充電からそれほど経っていないから、ん?と思いました。
エンジンを掛けたとき、フロントからキキキというようなヘンな音がしていたことも思い出されて、もしやオルタネーター?という不安がよぎり、確認のためバッテリーのマイナスのターミナルを外してみると、その瞬間、エンジンはプッと止まりました。
取り急ぎducaさんに連絡したら、間の悪いことにドカティミーティングで宮崎へ遠征真っ最中で、とりあえず後日へ持ち越し。
そんな折、偶然にも巨匠ジュニアから連絡があって立ち寄られることになったから、これ幸いに診てもらうことに。
エンジンを掛けて、しばらく置いてからバッテリーのマイナスのターミナルを外すとなぜか止まらないし電圧計も動くから「レギュレーターのほうでは?」ということになり、すっかりオルタネーターだと思い込んで購入寸前だったのですが、もう少しよく調べてからのほうが良いというアドバイスをいただきました。
2CVのオルタネーターはネットで国内で3万円以内で新品(リビルド品かも)がいつでもあるから、そのあたりは心理的にも助かります。
その後いよいよducaさんが来られて入念なチェックをされましたが、巨匠ジュニアとほぼ同意見でした。
で、オルタネーターのブラシの摩耗チェックをしてみようということになり、中を取り出してみたところこれも特に問題はないだろうとのこと。
ちなみに、よくブラシブラシというから、なにか歯ブラシの先みたいなものがあるのかと思っていたら、ところてんぐらいの小さな棒が2本突き出ており、これがブレーキパッドのように減っていくものらしく、無知な私はこんなことにもびっくり!
ただ、オルタネーター付近からの異音はducaさんも認識され、念のためということで駆動ベルトを覆う金属カバーを外してみると、ベルトのテンションがやや足りていないことが判明、これはオルタネーターの取り付け位置を少しずらすことで解決されました。
いくつものボルト類を外して位置を変更すると、異音が消えて至ってスムーズに回り始めたのですが、曰く緩いとベルトが暴れて音が出たりするとのことで、相変わらずさすがです!
さらにオルタネーター、レギュレーター、バッテリーの接点の類を外して磨いて接点復活剤というようなものを塗布し、不要と思われるコード類は取り去るなどしていただきました。

試運転に出かけると、昼間は電圧計もそれなりに上がっており、そもそも2CVのような車はアイドリングでの発電量は余裕がないのが普通だそうで、これをワーワー騒ぎ立てるのはいささか軽率でもあったようです。
また充電器は、繋いですぐは必ず60%と表示される作りなのか、ものの10分で70%、さらに80%と短時間でぐんぐん表示が上がっていくから、バッテリーの蓄電量不足だったとも言いかねるところがあり、オルタネーターやレギュレーターを交換しても大差ない可能性があるだろう、、、というのがほぼ結論のような感じとなり、焦って不要な部品を買わずに助かりました。
それより夜の信号停車中は、できるだけヘッドライトを消す習慣をつけるほうが良いようです。
そこでわかったことですが、ライトスイッチはスモールの位置でヘッドライトが点灯するからおかしいなぁ…と思っていたら、なんと、スモールの位置でレバーを前後させると、スモール/ロービームの切替となっていることが判明。
私は2CVは経験者である筈なのに、まったく覚えがないのは我ながら呆れるばかりで、車の前で見守っておられたducaさんはただ苦笑されるのみ。
アイドリングでヘッドライトをつけっぱなしにすると充電量が追いつかないから、いつでも消しやすいようスモール/ロービームが簡単に切替られるようになっているのかもしれません。
こういうことで騒いでいたある日の深夜、自宅から遠くない交差点を右折しているとき赤信号側の先頭に、猫のような黄色い目を光らせた小さなライトが目に入ったから「おや?」と思ったら、なんとグレーのチャールストンが信号待ちをしていました。夏場ひっそり隠れていた2CVが、秋の虫が鳴き出すように路上に出てきて、ボディを小刻みに震わせているといった趣でした。
私のようなメカオンチにとっては車の不具合はなんであれイヤですが、とりわけ「電気の足りない問題」は不安も痛切ゆえに、いささか騒ぎすぎだった気もしますが、考えてみると、EV車などは要は大量の電気を大量に減らす一方で走るわけだから、のんびりした気持ちでは乗れないだろうと思います。車の姿をした巨大スマホだと思えばいいのかもしれませんが、、、

※アップ後に教えていただきましたが、「ブラシ」の語源は、昔はブラシの様な細い銅線の束を当て付けて通電していたことに由来しているとのことで、その後進化してカーボン製となり、潤滑性もあって飛躍的に寿命が長くなったそうです。
あの充電器、繋いですぐは60%かLOWの表示です。心配になりますが、問題ないかと思います。
やはりそうですか。ちょっと演出が入っているみたいで、それだったら安心しました。
だいぶ冬らしくなりました、お変わりないようで何より。
さて今回のお題は電気。知識の乏しい身としてはサッパリ理解出来ませんが、良い方向に向かっている事だけはわかるような気がします。
最近近所に2cvが生息しているのを発見しました。
いやあー、走る姿を見ていても癒されます。
フランスの田園を走るのは絵になりますが、こちらの殺風景な景色では絵面は宜しく無いですけど。。
そのうち試乗リベンジにお伺いしたいと思っております。
お近くにもいるんですね!
2CVは徹底したローテクと単純な構造が長寿のキモで、これからもしたたかに生きながらえて行くような気がします。
どんなところに置いても、強引に「絵にしてしまう」のかもしれません。
ぜひいらしてください!