投稿者「chirac」のアーカイブ
液足
書店にカーグラを買いに行ったら(まだウジウジ買ってます)、カーセンサーのEDGE誌の表紙がDSで、おやと思ったら、「フランス車はアシである」というコピーが目につき、中に輪ゴムで留められた別冊の表紙もDSで、どうやらフランス車特集のようでした。
パラパラやってみると、やはり別冊巻頭がそれでルノー、プジョー、シトロエンの順でいろいろ書かれているようでしたが、どうせ大したものじゃないだろうし分厚い本体は中古車情報だからゴミに出すだけと思ってみるものの、どうにもその衝動は抑えがたく、とうとう買ってしまいました。
はたしてその内容は、意外にも本当にフランス車が好きなライターが書いているらしいことが伝わってくるもので、内容も案外(といっては失礼ですが)正確で間違いなどはとくに見当たらずまずまずのものでした。
初めて目にする面白い喩えもあって、プジョーのしなやかな乗り味を「猫足」ではなく「掴足(つかみあし)」といい、ハイドロに象徴されるシトロエンの乗り味を「液足(えきあし)」と表するなど、なかなか言い得て妙だなぁ…などと思ったり。
現代のシトロエンはハイドロを用いずに、どこまでこの「液足」を作り出せるかをテーマにしていると考えればわかりやすい気がします。
また、この中の記述で知ったのは、C5からブレーキがハイドロから切り離されたのは「欧州の規制でブレーキ回路は予備を含む2系統化が義務付けられたことが大きいため」とあり、その結果コスト高を理由に2017年を最後にハイドロは終焉を迎えるとありました。
私が思うに、コスト問題はブレーキを別にしたからというより、コスト削減が至上命題となった時代の波の中で、ハイドロにはコスト削減の余地がなかったからでは?ということと、これが「他車にない故障要因、整備の習熟と煩雑性、熾烈を極める国際競争の中で信頼性を失墜させかねない要因となると判断されたためでは?」と思います。
逆にいえば、今ほどコストを意識しなくてよければ、現代の技術をもってすれば最高・最上の、まさに夢のようなハイドロも作れただろうに…とも思ったり。
プジョーのページでも修理の達人のインタビューで、部品は欠品していて無いものもあり、05番台06番台の維持はイージーゲームではないとあり、いずこも大変なようですが、それでも以前よりは、確実にフランス車の人気も上がってきているように感じるこの頃です。
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人と車のキャラ
『幸せなひとりぼっち』という2016年制作のスウェーデン映画を見ました。
主人公は太陽のように美しい最愛の奥さんを亡くして生きる望みを失い、何度も自死を試みようとする頑固で妥協を知らない独居老人です。
世の中のことすべてが気に入らず、集合住宅のルールにも厳格、毎朝敷地内の見回りをしては違反者には容赦ない叱責と、そこから巻き起こるトラブルが日課みたいな人です。
この映画では、車が脇役として登場し、主人公は父親の代から生涯にわたってサーブだけを乗り継いでいますが、同じ住宅地に暮らす知人はボルボ一辺倒なのが甚だ気に入らない。それでも、しぶしぶ折れて和解したのに、今度はその人がBMWを買ったものだから再び関係は悪化。
また、別の人が「ルノーを買う」というと「フランス車なんか…」と切り捨てます。
そんなことを繰り返しながらも、ようやっと周囲のコミュニティに少しずつ溶け込めたかと思えた頃、雪の降る朝、静かに天に召されます。
北欧の美しい映画でしたが、トム・ハンクスがこの作品をいたく気に入って、今秋自身の主演でリメイクするのだとか。大スターが演じれば違った輝きは出るかもしれませんが、この作品に漂う微妙な雰囲気は失われるような気がします。
車というのは、選ぶ人のセンスや価値観を示す小さくはない表現で、他人のそれが気に入らないというのも、心情としてはわかる気がします。
あえてシトロエンを選ぶ我々にも、相通じるものが声にはせずとも…ありますよね。
◆
余談ですが、このところのロシアのウクライナ侵攻では、露軍の誇る最新鋭戦車がバンバン爆破されていく映像がありますが、使われる武器はアメリカ製はもちろん、実はスウェーデンはNATO非加盟でありながら世界有数の武器開発/製造/輸出国だそうで、その兵器がウクライナにも続々と供与され目覚ましい成果を上げているんだとか。
そのメーカーというのが、なんと「SAAB」というのはびっくりで、小型飛行機とか車から抱く温和なイメージとは裏腹に、実は世界屈指の軍事メーカーで、その優れた性能の前に露軍もタジタジだとか。
◆
いぜん見た、『ハロルドが笑う その日まで』というスウェーデン映画でも、主人公は小さくも良心的な家具店を営んできたのに、突然目の前にIKEAができたものだから、ブチ切れて自分の店に火をかけたあと、IKEAの社長を誘拐して懲らしめるための旅に出るというヒューマンドラマがありました。そこで使われるのも旧式なSAABで、スウェーデンにおいてSAABはなにか特別なものがあるんだなぁと思いました。
もしも、シトロエンが軍事メーカーという別の側面を持っていて、あのマークは実はミサイルの飛翔をあらわし、スフィアは砲弾製造術の転用からきているなんてことになったら、そりゃあびっくりしますよね。
おしらせ
ヘッダー写真
ヘッダーの写真のことをzewsさんが触れておられたので、ちょっとその話題。
▲関東エリア二回目のお茶会の折に撮られたものをzewsさんが送ってくださったのですが、程度の良さがにじみ出ていて使わせていただきました。スナップ写真はクルマ自体はよく撮れても、背景によけいなものが写り込むことが多々ありますが、その点でも実にきれいな写真でした。
▲さらにTAMAさんのC5と▲Sさんの端正な1型C5のサイドビュー。
HPが壊れる少し前に追加していたものは継続して使っています。
▲C6の特徴的なラインと、それに連なる特異な形状のテールランプは空前絶後のデザインといえるもの。
▲同じくダッシュボードはAさんへの引き渡しの前夜に撮ったもの。
▲ducaさんのC5。デザインの秀逸さもさることながら、それをいやでも引き立たせる魅力的なボディカラー。
▲海辺の荒涼としたクレーン等を背景にしたC5エアクロス。
▲KunnyさんのかわいいC4カクタスは、角度によってユルキャラのようだったり、どうかすると剣士の鋭い眼光のようだったり、表情をコロコロ変えますね。
また、新しい試みで▲C6用のスフィア1台分(中央)ですが、左が純正、右がユーロレパーで色合いの違いなど。
▲いささか汚らしい荷物の山は、C6のブッシュ類をほとんど全てに近いぐらい取り寄せた時のもので、こんなにあったのかと改めて驚きました。パーツ探しのゴッドハンド、Sさんの手腕で本来なら単体では出ないパーツを、片っ端から網ですくうようにこまかく拾い上げていただき、KunnyさんのC6と2台分、望外の安値で購入できました。
〜以上10枚がランダムに表示されます。
▲バックナンバーは、過去のものとしてモノクロにしてみました。
心機一転
みなさま、お久しぶりです。
ホームページを新しく作り変えました。
心機一転のつもりで、またがんばりますので、みなさんもふるってご投稿ください。
再出発という意味を込めて、CCQ第一回のミーティング(1993年4月)の写真をご紹介します。
初回にしては結構集まったんですね。
それにしても30年も前から、車仲間というのは集まって、走って、飲み食いして、車談義に興じて、小さなことを見たり比べたりしては一喜一憂の繰り返しで、ほとんど同じスタイルであることに笑ってしまいます。
まるで進歩がないというべきか、伝統文化の継承と見るべきか、それは確かとはわかりませんが、ともかくそれが楽しいのだし、非常に懐かしいです。