【補筆1】 NSU Ro80といえば少し話が逸れますが、アウディのマークである4リングは、4社統合の象徴であることは有名で、アウディ、DKW、ホルヒ、ヴァンダラーが集まってアウトウニオン(自動車会社の連合)となり、NSUも吸収合併されて少なくとも1970年代までは、アウディは正式には「アウディNSUアウトウニオン社」と称し、当時のヤナセのカタログにもそのように記されていました。 あの歴史的な名車とされる初代ゴルフ(1974年)のメカニズムは、1972年発表され翌年のCar of the yearに選出されて高い注目を集めていたアウディ80から多くを移し替えたものだったことは昔も今もタブーのように語られません。ゴルフに1年先行したパサートはアウディ80のファストバック版というだけだし、その前のK70もNSU Ro80のレシプロエンジン版をそっくり奪い取ってVWのマークをつけたもの。 当時のVWはまだビートルの呪縛から脱却できず、そのぶん先進技術でも新車開発の発想の面でも遅れていたようで、初代ゴルフはとうていVW単独では開発できた筈がないと私は思っています。その後アウディはVWと完全に合流しますが、シトロエンとともにロータリーエンジンを研究していたNSUも、VWというクジラの胃袋に呑み込まれて、いつしかその名声も消えてしまいます。